国会の「なんで?」 —速記— 

  国会中継を見ていて一番腹が立つのは大臣たちがまともに答弁しないことだが、それ以外にもイラっとすることがある。速記だ。廃止の意見も多くある。国会で続けているのにはそれなりの理由があるのだろうが時代錯誤は否めない。高音質のICレコーダーやハイビジョン画像の録画機でデジタル保存できるのだ。 百歩譲って残すにしても、速記者はテレビ視聴者にとって邪魔以外の何物でもない。野党の質問者がパネルを出してその内容を語り始めると、交代のためなのか質問中に平気で席を立つ。そしてパネルの前を横切るので、一瞬視界が遮られるのである。もっとひどいのは速記者の後頭部がパネルの一部を占領することさえある。(ごくまれに与党の質問の時にも)勘ぐればきりがないが、誰かが速記者の上司に指示をだし ているかもしれない。「絶妙なタイミングで席を立たせろ」と。あの偉そうな連中だったらやりかねないからだ。    

 

「国際社会」って何?要するにアメリカってこと?

最近、国会やNHKのニュースなどでよく耳にする「国際社会」だが、いったい何のことだろう?例えば首相や外務省の言う「国際社会と手を携え卑劣なテロと断固戦う!」「日本の安全と繁栄は国際社会の平和と安定なくしてありえません!」。――これはすなわち、同盟国が「敵」とみなしたら日本も一緒に攻撃することです。だから憲法を勝手に解釈したんです。これが国際社会への貢献なんです。――国内の原発は稼働を加速し、もちろん外国にも輸出します。それが温暖化対策に向けた国際社会の一員としての義務なんです。 ――日本と東アジアの安定を図るため沖縄はこれからもひたすら我慢し続けなさい。それが国際社会のためなんです。さもないとオスプレイ墜落時に「住民に被害がなかったのは感謝されるべきだ」と言った米軍のトップに対し「植民地意識丸出し」って批判した、あの副知事のように、誰だって絶妙のタイミングで辞めさせることができるんです。ところで「国際社会」って言葉、英語では”International community”ですが”community”は「利害を共有する国家群」(研究社:新英和中辞典)という意味もあるんです。要は「都合のいい仲間」、やっぱりアメリカってことでしょ。 

なぜTO車を選ぶのですか?大メーカーだから?


「日本を代表する恥ずかしいもの」はいくつかあるが、TO車はその筆頭だと思う。以前はフワフワ・ユラユラの乗り心地が高級だと言わんばかの車づくりだった。腰を痛めたので他のメーカーに変えたと証言したタクシードライバーがいた。自分もレンタカーを利用するときに借りたい車がなく、仕方なくTO車で高速道路を走ったことがあったが、走行の不安定さに怖くなり唖然としたことを覚えている。今はどうなんだろう。ハイブリッドって一時凌ぎの技術らしいが、それ以外はTO車の何がいいのかよくわからない。MA車のクリーンディーゼルや新しいロータリー、NI車の電気自動車、HO車もSU車もエンジンは軽快だ。水素自動車だってBM車やMA車が先行して開発している。デザインでいえばドイツ車は気品があるし、日本のMA車のデザインなら世界に誇れると思う。しかし残念ながら近年のTO車は「ひどい」を通り越して「あまりにも醜い」。部分的に他メーカーの真似も多い。初代クラ・ンやセ・カ、20・0GTなどはとても美くしかったのに。いま日本の道路が白いゴキブリ(プリ・ス)たちに占領されている。

首相の答弁がひどすぎる。国民として恥ずかしい。

国会中継での蓮舫代表VS安倍首相の質問・答弁を見ていた。蓮舫氏はいつも通り明快で的を射た質問をしていた。一方安倍さんは相変わらず自分に都合の良い数字をだけを取り上げるか、相手の悪口を連発し自分より低く見せるかのどちらかだ。今回はそうしないように蓮舫氏に注意されていたにもかかわらずだ。そして案の定、質問にはほとんど真正面から答えない。自分が不利な状況になると必ず失業率の改善を持ち出して自慢している。多くの国民にカラクリがばれているにもかかわらずそれを繰り返している。求人内容(職種・条件)のあまりのひどさに「現在、就労をあきらめている人」は求職者にカウントされず、逆に非正規で我慢している人や週1、2回しか仕事をしていない人、パート従業員のみならず離職の少ない公務員・自衛隊員などは就労者にカウントされているらしい。決して民間のみのリアルな数字ではない。諸外国はそれぞれの集計方法が異なるらしいが、日本も実際は2ケタの数字でもおかしくないと言われている。そもそも厚労省が発表する数字(失業率3.1% 前年7-9月期)そのものが大いに疑わしい。

TPPでコケたので、またも「新しい判断」が必要ですね。

アメリカのTPP離脱決定(日本時間2017年1月22日)。これで発効のめどが立たなくなった。この数年間の時間とコストの無駄遣いは一体誰の責任?このことが十分予測されたのに、TPP(環太平洋経済連携協定)批准の内容が決議違反と騒がれながらも政府は強行採決した。(2016年11月4日) また得意の「数の力」の横暴だった。国会質疑では野党議員の質問にはごまかしと逃げばかり。資料を請求すれば誰かの腹の中と一緒で真っ黒け。メリットもデメリットも明らかにしないまま、ここでもアメリカヨイショファーストをやってきた安倍政権。なのにそのアメリカ(トランプ)が「俺、やっぱりやめたぞ」だって。いつまでも「道半ば」のアベノミクスを何とかしたくて土俵際で粘っていたのに。こうなったら、押し出されないようにまたもお得意の「新しい判断」を持ち出して、間に合わせの突貫工事で土俵を広げちゃうんでしょう。

批判に明け暮れるのは当然です。みんなあなたのせいですよ。

2017年1月20日から通常国会が始まった。安倍首相の所信表明はいつも同じようなことの繰り返しで飽き飽きだが、自画自賛の演説のあと最後に下品な笑みを浮かべながら野党を見下し、次のことを言った。「ただ批判に明け暮れたり、言論の府である国会の中でプラカードを掲げても、何も生まれません。」と。他者を貶めることで自分が優れていると言い表わす、お得意の手法だ。ところでこのプラカードって、憲法無視の「安倍政治を許さない!」か、それとも2012年の衆院選で当時の与党だった民主党を批判し、農家をだまして政権奪還した時のポスターの言葉「ウソつかない、TPP断固反対、ブレない――日本を耕す自民党」のどちらのことなのだろう。

アメリカ終わりの始まりか、トランプ大統領誕生。

2017年1月20日正午(日本時間1月21日深夜)、バラク・オバマ(55)からドナルド・トランプ(70)へと政権が移行した。まさかの事態にしばらく世界が振り回わされるだろう。メディアも予期できなかったというが、そもそもの原因は不人気ヒラリー・クリントン(69)を擁立させてしまった民主党にある。若者たちに支持されたバーニー・サンダース(75)も高齢だったし、オバマを継承できる若い人を候補者に立てることができなかったのが敗北の要因だ。共和党がトランプ騒ぎで内輪もめしていたので民主党の勝機は十分あったというのに、油断が命取りになってしまった。トランプがどうこうよりも、これからまた共和党がアメリカを支配するのかと思うと実に気が重くなる。戦争好きなブッシュ親子が中東をかき乱してISを生み、今だに収束していないのに。新大統領と同じスペルのtrumpは「切り札」という意味だが、果たして何の「切り札」になることやら。一方、多くの人の心の中は違うスペルのtrampだ。(重い足取りで歩く・激しく踏みつけるの意味)—アメリカよ、どこへ行く。